デンタルメモ42 増えている顎関節症|竹内じゅんぺー歯科|神戸市灘区六甲の歯科・歯医者

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デンタルメモ42 増えている顎関節症


                   竹内歯科医院  デンタルメモ№42

「増えている顎関節症」

こんにちは。

前回は中高年に多い「睡眠時無呼吸症候群」の話でしたが、今回は若い世代にも増えている「顎関節症」についてお話したいと思います。顎関節症とは、主に下顎の関節やその周囲の筋肉に症状が現れる病気です。例えば、関節がカクカクいう、口を大きく開けると痛い、口が少ししか開かないといったような症状が、顎関節症の特徴的症状です。一昨年の秋、歌手の松浦亜弥さんはこの「顎関節症」を発症したため、全国ツアーの公演を中止したそうです。

私が勤務していました病院では約30年前からこの病気の研究と治療を行っていましたが、一言でいうと、こじらすと大変治りにくい病気です。インターネットなどで見ますと、咬み合わせが悪いということで、口中にたくさんの冠を装着しているような治療(多分、総額何百万円??)もありました。その是非はともかく、顎関節症は早期治療が最も大切です。

 

 

☆顎関節の構造と働き

顎関節は下顎を動かすための関節で、耳のすぐ前にあり、頭の骨のくぼみ(側頭骨の下顎窩)と下顎の丸い突起(下顎骨の下顎頭)からなっています。そして、下顎頭と下顎窩の間には関節円板というクッションがあります(上図の赤い部分)。耳の前に指を当ててください。口を開け閉めすると、この関節が動くのが分かります。口を開けていくと、まず下顎頭が回転し、次第に下顎窩に沿って前方へ滑り出していきます。

このときに大切な役割を果たすのが関節円板です。関節円板は、骨の動きをスムースにしたり、圧力を吸収したりします。

下顎を動かしているのは、こめかみのある側頭筋や頬の部分の咬筋など、顎の周りについている咀嚼筋とよばれる筋肉です。顎関節はこのような多くの構造物が協調した動きをすることにより、話したり、食べたりなどの複雑な運動ができるようになっています。

顎関節の特徴は左右がペアになって、いつも一緒に動くことです。人間の関節の中でこのような動き方をする関節は他にはありません。そのため、口の中のバランスが崩れると、その影響が顎関節やその周囲の筋肉に現れる可能性がでてきます。

「顎関節症」の原因や症状、治療については次の機会にお話したいと思います。(^^)v

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