デンタルメモ55 なぜ、歯周病で歯を失うのか・・?|竹内じゅんぺー歯科|神戸市灘区六甲の歯科・歯医者

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デンタルメモ55 なぜ、歯周病で歯を失うのか・・?


        

竹内歯科医院  デンタルメモ№55

なぜ、歯周病で歯を失うのか・・??

 こんにちは。前回は、歯の平均寿命が約60歳で、80歳の方の1人平均現在歯数は約10本であること。そして歯の抜ける主な原因は、むし歯や歯周病で全体の約7割を占めること。また、歯周病で歯を失う人が最も多いこと(42%)をお話しました。そこで今回は、「なぜ、歯周病で歯を失うのか・・??」について説明したいと思います。

◇ 歯周病で歯を失う理由

歯周病で歯を失う一番大きな理由は、「治療するのが遅いため」です。歯周病とは、歯の周囲の歯肉が炎症を起こし、徐々に歯を支えている顎の骨が溶けていく病気です。基本的に溶けた骨は戻りません。では、なぜ治療が遅れるのか?・・歯周病の進行は非常にゆっくりしているので、お口の中の変化になかなか気が付かないからです。そのため、気がついたときは相当進行した状態になっていることが多い病気です。

厚生労働省が6年に1度行っている歯科疾患実態調査(平成17年)によると、比較的軽い症状の方も入れると、15歳未満で約4割の人が、40~60歳代では80%以上の人が歯周病にかかっています。

にもかかわらず、歯周病を自覚している人は、罹患率の高い年代においてもわずか2~3割しかいません。そのため多くの方は治療が遅れ、歯周病によって歯を失ってしまう訳です。ですから少しでも長く、そして多くの歯を健康に保つためには、定期的な歯科健診や早期の治療、適切な口腔ケアが最も大切になります。

 

歯周病にかかっている割合(左図)

((*高齢者は歯のない人が多いので、罹患率が減っています。)

歯周病の初期の段階では、炎症は歯肉だけに限局しており、この状態を歯肉炎といいます。もう少し進行して中等度から重度になると、歯肉炎が慢性化し顎の骨まで溶けてきます。この状態を歯周炎と言います。昔、「歯槽膿漏」と言っていたのは、この重度の歯周炎のことです。どんなにひどい歯周炎でも、最初は軽い歯肉炎から始まります。

わたしは、まだ大丈夫・・って思っていませんか。(笑)

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