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© Junpei Takeuchi Dental Clinic
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「新しい歯科材料」
こんにちは。歯科材料も日進月歩で、新しいものが次々と出てきます。その中のひとつに「ノンクラスプ・デンチャー」というものがあります。これは従来の金属のバネを使わない入れ歯のことで、竹内歯科でも数年前から導入しています。この入れ歯には、メリットもたくさんありますが、まだ問題点もあり、すべての方に適しているわけではありません。今回は、この「ノンクラスプ・デンチャー」についてお話ししたいと思います。
◇ 特徴
・金属のバネがないので、見た目が良く、笑っても入れ歯だと気づかれにくい
・薄く、軽く、弾力があるため、装着感が良い
・食べかすが詰まりにくい
・金属アレルギーの心配がない
・従来の義歯に比べると、小さくできるため、違和感が少ない
・従来の保険適用外義歯よりは安価
◇ 材料
ナイロン系のポリアミド樹脂、ポリカーボネート系樹脂を使用することが多いです。樹脂の種類によって、弾性が高かったり、耐久性が優れていたりして、各メーカーが新しい商品を開発しているようです。安全性・安定性については義歯床用材料として問題ありません。
◇ 問題点
・すべての症例に使用できると言われていますが、従来の義歯と比べると「たわみ」が大きいので、大きな欠損では咬む能力がやや落ちます。ですから、歯茎が痩せにくい少数歯の欠損(特に前歯)に適していると思います。
・修理が困難で、壊れた場合などは基本的には再製作です。ただ、適応をしっかり考えれば、壊れることは、ほとんどありません。
・保険適用外です。大きさにもよりますが、竹内歯科では2~3歯で約10万円です。(平成26年1月現在)
・歯周病が進行している場合、できないこともあります。
・症例にもよりますが、従来の義歯よりは寿命が短い
この数年で、ノンクラスプ・デンチャーを多くの方に入れさせて頂きました。一人ひとり、歯並びや咬み合わせが異なりますから、すべての方に100点満点というわけにはいきませんが、大多数の方には好評を得ているようです。基本的には入れ歯にならないのが1番良いのですが、万一の場合でも皆さんが快適な日常生活を送れることを心から願っています。