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竹内歯科医院 デンタルメモ№72
「歯の漂白:ホワイトニングについて」
こんにちは。前回は「歯の色が変わる原因と対処法」について説明しました。そこで今回は、「歯の漂白:ホワイトニング」について、お話ししたいと思います。
歯が白くなるには、ふたつの理由があります。ひとつ目は、歯の表面の色素を無色透明にするから。2番目は歯の表面の構造を変化させるからです。
歯を白くするホワイトニング剤には主成分として、過酸化水素や過酸化尿素という漂白剤が含まれています。これに熱を加えて活性化させると酸素と水に分解されますが、このときに発生する活性酸素が歯のエナメル質の色素と結びつき、色素を無色透明に分解します。またホワイトニング剤が歯の表面構造を変化させ、象牙質の色が透けないようにします。(私たちの歯の色は黄色みを帯びた象牙質の色が、半透明のエナメル質を通して透けて見えています。)この事を「マスキング効果」と言いますが、ちょうど曇りガラスのように光が乱反射し、さらに歯が白く見えるようになります。
ホワイトニングの方法には、歯科医院で行う「オフィス・ホワイトニング」と、自宅で行う「ホーム・ホワイトニング」のふたつがあります。
(1)オフィス・ホワイトニング
オフィス・ホワイトニングでは通常、過酸化水素を主成分としたホワイトニング剤を使用し、LED光照射でホワイトニング効果を高めます。しかし、以前は高濃度の薬剤を使っていたため、歯にダメージを与え治療後に痛みが出たり、歯周組織がやけどを起こしたりすることもありました。最近では光触媒を含ませ、漂白効果と低刺激性の両立を備えるホワイトニング剤が出てきたため、安全性はより高くなりました。竹内歯科でも、それを使用しています。オフィス・ホワイトニングの最大のメリットは即効性です。また自分で行う手間もいりませんが、ホーム・ホワイトニングと比べると色の戻りは早いようです。
(2)ホーム・ホワイトニング
ホーム・ホワイトニングでは、歯科医院でマウスピースを作成し、そこに過酸化尿素を主成分としたホワイトニング剤を填入して口腔内に装着します。過酸化尿素は通常10%程度のもので、その安全性は世界中で認められています。いったん白くなった歯は色が後戻りしにくいことや奥歯まで白く出来るメリットがある一方、効果を実感できるようになるのに時間がかかること、一回に3時間程度の装着が必要なことなど、結構根気がいる治療となります。本当に白くしたい方には、お薦めです。
◆まとめ
ホワイトニングの説明で、分かりやすく言うために「白い」という言葉を使っていますが、正確には「歯が明るくなる」と考えてください。残念ながら、いきなり芸能人のような歯にはなりません(笑)。大事なのは日々の口腔清掃と、歯科医院での定期的なクリーニングだと思います。そのうえでホワイトニングも活用して頂ければ、より若々しく清潔なお口元になるでしょう。 H28.1