デンタルメモ76  知覚過敏について Part2|竹内じゅんぺー歯科|神戸市灘区六甲の歯科・歯医者

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デンタルメモ76  知覚過敏について Part2


 

 

竹内歯科医院    デンタルメモ№76

 

「知覚過敏、Part2」

 

こんにちは。前回は、日本人の3人に一人が経験しているとも言われている「知覚過敏」についてお話ししました。知覚過敏は、象牙細管という細い管を通じて、外からの刺激が歯の神経に伝わりやすくなって起こります。今回は、その治療法についてお話ししたいと思います。

(参照: 日本歯科医師会HP)

 

  • 知覚過敏の治療法

(1)再石灰化を促す

知覚過敏症は、軽度なものでは暫くすると自然に消失することもよくあります。これは象牙質の露出部において、唾液や歯みがき剤からの再石灰化成分によって、象牙質の微細な空隙が封鎖されてくるためと考えられます。このような自然消失を促すためには、歯の表面についている歯垢を取り除くことが、とても重要となります。ただし、頑張りすぎて歯の表面を乱暴に磨きすぎるとかえって知覚過敏が強くなることもありますので注意してください。歯磨き剤も研磨剤の多いものは避けた方が良いでしょう。

 

(2)歯の神経の興奮を抑える

歯の神経の周囲をカリウムイオンが多く取り巻いていると、神経の細胞が興奮しにくくなり、痛みが軽減されます。そこで最近では、硝酸カリウムなどの成分を含ませた「知覚過敏用歯磨き剤」が販売されています。この歯磨き剤に即効性は期待できませんが、継続すれば改善効果はあると思います。

 

(3)象牙質の内部の空隙を封鎖する

露出した象牙質の内部の小さな空隙を、歯と同じような成分の結晶や、その他様々な物質で封鎖することで、歯の神経への刺激の伝達が遮断されて、知覚過敏をなくすことができます。竹内歯科では現在、MSコートジェルという知覚過敏抑制剤を使用しており、市販の歯磨き剤よりも効果が高く、即効性もあります。

 

(4)象牙質を被覆する

象牙質が磨り減っていたり、凹みがある場合には合成樹脂で被覆すると知覚過敏が激減します。即効性はありますが、あくまで凹みがある場合です。

 

(5)神経を取り除く

歯の神経はできるだけ温存すべきですが、痛みが非常に激しい場合には神経を取り除くこともあります。

 

  • 予防方法

一般的に、歯周病が進行して歯肉の退縮した方や力を入れすぎて磨く方、逆に磨き方が悪く歯の表面に歯垢が長く付着している方が知覚過敏になります。知覚過敏の確実な予防方法はありませんが、歯周病の治療や予防が知覚過敏の予防になると考えていいと思います。

 

もうひとつ大事なことは、むし歯でも歯の亀裂でも知覚過敏と同じような症状が出ます。この場合は早く治療する必要がありますので、症状が軽くても出来るだけ早く受診することをお薦めします。

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