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竹内じゅんペー歯科 デンタルメモ95
「セラミックの治療について」
こんにちは。デンタルメモ95です。ホームページのブログ欄からも閲覧でき、また過去のデンタルメモも掲載していますので、機会があれば、ぜひホームページも見てみてください。
さて今回は、『セラミック』に焦点を当ててみました。セラミックのメリットは見た目の良さだけではありません。また時代とともに『メタルフリー』といった考えも浸透してきましたので、それについて、皆様に伝えたいと思います。
①セラミックとは?
少し大きいむし歯があった時に、歯科医師からセラミックを勧められたことがある方もおられると思います。セラミックとは陶器の素材であり、保険外の治療になりますが、審美性も兼ねつつ、歯との適合性もえられる治療です。金属に比べ歯垢(プラーク)がつきにくいので、汚れにくい素材です。また金属を使用しないので、金属アレルギーの方にも安心です。日本では従来、金銀パラジウム等を使った差し歯や被せ物、詰め物(いわゆる銀歯)による治療が広く行われてきました。保険診療なので廉価ですみますが、セラミックと比べると歯との適合性も悪く劣化することもあり、また見た目が悪いといった欠点もあります。
②銀歯はむし歯になりやすく、セラミックはむし歯になりにくい!
セラミックは歯との相性がいいため、歯との隙間ができにくく、また接着剤も劣化しにくいです。そして汚れもつきにくいので、装着後の虫歯や歯周病といった感染症になりにくいです。海外は保険治療があまりなく銀歯自体が少ないため、海外での論文はほぼないですが、日本の保険で使用される金銀パラジウムの詰め物は約10年で33.5%が再び劣化し、そのうち72%はむし歯が原因であるといった報告があります。一方、セラミックは10年で9%の劣化があり、そのうち15%がむし歯であったようです。
同じ報告ではないので単純な比較は難しいですが、むし歯といった観点でセラミックと銀歯を比較すると、約18倍ほどむし歯になりにくいという計算になります。また隙間ができにくいため、脱離することもほぼありません。
③メタルフリーにし、可能であればセラミックを勧めたい!
セラミックは割れるといった欠点があります。しかし、自身の歯自体をむし歯の菌や歯周病の菌から守るためにはとても有効な治療法です。保険外の治療のため、コストはもちろんかかりますが、当院では2年以内なら全額保証、5年以内なら半額保証としています。なお歯牙の状態が悪かったり、噛み合わせが悪くセラミックの破折リスクが高い場合には、出来ないケースもあります。そのため、セラミックは有効な治療法ですが、診断の上でお勧めしています。
現在日本は、以前より『メタルフリー』といった考えが浸透してきています。金属のデメリットは見た目だけなく、むし歯や歯周病、脱離や金属アレルギーといった点があり、皆様のお口の健康にとって良くないことが多いからです。
🌟 では保険治療はダメなのか? 🌟
保険治療は決してダメではありません。コストを抑えた上で、むし歯の治療ができます。もちろんセラミックの方がむし歯や歯周病のリスクを簡単に下げることが可能ですが、保険の歯でも、フッ素を理解し、フロスや歯間ブラシを使ってブラッシングテクニックを向上させれば、長期間の管理は可能です。
メリットやデメリットを理解してもらった上で、適応を診断した上で、治療方針を相談したいと思います。将来、皆様のお口が健康であれば、どんな治療でも構いません。ただその選択肢に、セラミックといった治療法があり、またそのような時代が来ていることを、皆様にお知らせします。