デンタルメモ58 歯周病の原因|竹内じゅんぺー歯科|神戸市灘区六甲の歯科・歯医者

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デンタルメモ58 歯周病の原因


歯周病の原因について

 こんにちは。先日、厚労省より発表されました歯科疾患実態調査によりますと8020達成者(80歳以上で20本の歯がある人)は38.3%で、前回の調査(平成17年)より大きく延びました。また、80歳の1人平均歯数は13.9本もありました。皆さんもしっかり予防して、この数を超えていただきたいと思います。

さて今回は、「歯周病の原因」についてお話したいと思いますが、一番大きな原因はお口の中のよごれ(歯垢=細菌)です。ですから、ご存知のように歯周病を予防するためには歯磨きが大切となります。しかし、よく磨いていないのに歯周病に罹らない人もいれば、よく磨いているのに歯周病が進行してしまう人もいますよね。これは、どういうことでしょうか?

◇歯周病を引き起こす3つの要因

歯周病を引き起こすのは、細菌だけではなく

環境因子と生体因子が関与します。

 

◇歯垢(プラーク)

歯垢とは歯の表面にこびりついた細菌の塊のことを言います。大体、1グラム中約2000億個の細菌がいますが、口腔清掃状態が悪いとさらに増殖していきます。この細菌はお口の中の食べかすを栄養源としますが、とくに砂糖をとるとグリコカリックスというネバネバした物質をだし、歯に密着しながら成長していきます。これをバイオフィルム・プラークともいいます。そして、このバイオフィルム・プラークのなかの悪玉菌が産生する毒素で歯肉が腫れたり、歯の周りの骨が溶けていくのが歯周病です。お口の中は栄養も充分ありますし、温度も湿度も平常時には一定で、細菌にとっては非常に住みやすい環境です。ですから、体の中で最も細菌が繁殖しやすい場所となっており、むし歯や歯周病に罹る可能性が高いわけです。

 

◇環境因子と生体因子

しかし冒頭でも述べたように、全ての人が同じように歯周病が進行するわけではありません。

そこには環境因子と生体因子が大きく関与します。人間の体には免疫機能というものがあり、顆粒球65%、リンパ球35%の割合で悪玉菌などの侵入に備えています。ところが体調が不良であったり、ストレスや喫煙などの悪い生活習慣が加わるとこのバランスが崩れて歯周病が進行しやすくなります。このようなものが環境因子です。ですから、歯周病予防には規則正しい生活をおこなって免疫機能を高めることが大切となります。生体因子には遺伝や年齢、糖尿病などの病気があります。もともと遺伝的に歯肉が弱い人もいます。また、遺伝的に問題なくても年齢とともに歯肉の抵抗力が弱くなり、多くの人は歯周病に罹患しやすくなります。糖尿病も歯肉の抵抗力が落ちます。このような場合は、自分の努力だけでは難しく、定期的に専門家に診てもらう必要があるでしょう。