デンタルメモ27 歯周病と喫煙|竹内じゅんぺー歯科|神戸市灘区六甲の歯科・歯医者

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デンタルメモ27 歯周病と喫煙


竹内歯科医院  デンタルメモ№27

「喫煙は歯周病にとって最大の危険因子か??」

 

こんにちは。今回は「歯周病と喫煙」についてお話したいと思います。

タバコが体に悪いということは誰でも知っていますが、「歯周病」にも悪影響を及ぼすということは意外に知られてなく、国が1999年に実施した意識調査では3割未満と低調でした。しかし、歯周病の専門家の中には「喫煙は歯周病にとって最大の危険因子だ。」と、断言している方もいるようです。今回は、喫煙される方にとってちょっと耳の痛い話かもしれませんが、お付き合いください。

◇ 歯周病になるリスク

歯周病になるリスクがどれぐらいあるかというと、喫煙しない人と比べて軽い喫煙者で2~3倍、ヘビースモーカーで5~6倍も高くなります。また、喫煙者の歯肉の老化は喫煙しない人より10~20年進んでいると言われています。

  • 喫煙により歯周病が進む理由

1、煙草のタール成分の付着が歯周病の原因となる歯垢、歯石を付きやすくする。

2、煙草のニコチンが歯肉の血管を収縮させて、血流障害を起こす。

3、喫煙による活性酸素を除去するためにビタミンCが消費されて、歯肉にある線維芽細胞のコラーゲン合成がうまく行かない。

 

血流障害についてサーモグラフィーを使った面白い調査があります。左の図は1日40本以上タバコを吸う人と、全く吸ったことのない人の歯肉の平均温度です。

血行不良を起こしているのが一目瞭然ですね。

歯肉の平均温度 

25.1 30.2

◇ 喫煙者に見られる歯周病の特徴

一言でいうと「症状が出にくい」ということです。ですから、比較的自分でも気づきやすい歯ぐきの腫れや出血もあまり現れません。しかし、これは歯周病が軽症だということではありません。要は免疫という生体の防御反応が低下するためです。自覚症状が少なくても歯周病はどんどん進行し、歯周組織(歯ぐきと歯を支える骨の部分)の破壊が進んでしまうのです。

◇ ヤメラレナイのなら・・

歯周病は基本的には細菌による感染症ですが、さまざまな環境因子や遺伝的因子が絡み合って進行する病気です。ですから、タバコを吸うからといって必ずしも重症の歯周病になるという訳ではなく、喫煙習慣がなくても重度の歯周病にかかることもあります。しかし、タバコが歯周病の重大な危険因子であることは間違いありません。ということは、やっぱりヤメルのが一番です。でも、どうしてもあなたがヤメラレナイのなら、「しっかり歯を磨く」「ビタミンCの補給」「こまめに歯科健診を受ける」以上、3つのことをよろしくお願いしま~す。