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竹内歯科医院 デンタルメモ№29
「唾液とドライマウス Part.2」
こんにちは。今回は「唾液とドライマウスPart.2」ということで、ドライマウスの症状、そしてその原因と対策についてお話したいと思います。ドライマウスというのは前回も説明しましたが、さまざまな原因により唾液の分泌が低下し、口の中が乾燥することです。この病気は単に口が渇くという不快症状だけではなく、歯周病、むし歯、口臭の原因にもなりますし、咀嚼障害や味覚障害の一因にもなります。最近このドライマウスが激増し、推定800万人が罹患しているといわれています。また、あるデータによると27.7%の高齢者が口の乾燥を常時感じているということです。
[ドライマウスの主な症状]
1、口が渇いてしゃべりにくい 2、食物が飲み込みにくい
3、夜に起きて水を飲む 4、口の中がネバネバする
5、口臭がする 6、味が分かりにくい
7、義歯で傷がつきやすい 8、舌が痛む
9、むし歯が多くなった
[ドライマウスの原因]
1)加齢、ストレス
年齢とともに唾液腺の萎縮が始まり、ドライマウスが生じやすくなります。また、最近ではストレスによる影響も大きいといわれています。緊張すると口の中が乾くことがありますが、これは自律神経のバランスが崩れ、唾液が減少するためです。
2)薬物の副作用
睡眠薬、降圧剤、抗うつ剤、抗ヒスタミン剤(花粉症などによるアレルギー症状を和らげる薬)などを常用している人はドライマウスになりやすい傾向があります。
3)発熱、脱水
熱性疾患や下痢などによる脱水症状を繰り返していると、体液が不足してドライマウスを生じやすくなります。
4)多尿
糖尿病や腎臓病が悪化すると多尿となり、ドライマウスを生じやすくなります。
5)シェーグレン症候群
更年期の女性におこりやすい自己免疫疾患です。この病気になると口と目の渇き(ドライアイ)を同時に感じることがあります。
この他にも唾液腺疾患などもありますが、最近とくに多いのが薬物の副作用とストレスなどの心因性のものです。この二つで原因のほぼ半数を占めているといわれています。
[ドライマウスの対策】
5)よくかんで食事をする 6)アルコール・タバコ・刺激物を避ける
7)唾液分泌を促す薬剤の使用 8)保湿洗口剤の使用
この病気を完治させることは、現実にはなかなか難しいようです。それだけに早期治療が大切になってくるでしょう。診断・治療においては内科的・歯科的な両方面のアプローチが必要かと思いますので、お気軽にご相談ください。