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竹内歯科医院 デンタルメモ№44
「増えている顎関節症、Part.3」
こんにちは。(^^)v
前回は「顎関節症」の症状についてお話しましたが、今回はその原因について
説明したいと思います。
顎関節症の原因
主な原因は、「不正咬合、ストレス、歯ぎしり等」と言われています。
このような原因のひとつによって顎関節症を引き起こす場合もありますが、実際にはいくつもの因子が複雑に重なり合って発症するほうが多いと考えられています。また個々の因子の中ではストレスが関与する場合が多いのではないかと、わたしは思います。
・不正咬合
不正咬合というと、「歯並びが悪い」と考えている人が多いと思いますが、最近の考え方では「病的な状態を引き起こすような、咬み合わせ」のことを言います。咬み合わせが悪いと、異常な力により顎関節や周囲の筋肉に障害を起こします。
・ストレス
人間はストレスを受けると、様々な生理的反応を起こします。例えば、心臓がドキドキしたり、血圧が上がったり、手に汗がにじんだり、筋肉がこわばったりします。これらは人間が自己防衛するための生理的な反応と考えられます。
しかし、ストレスが過度であったり抵抗力が弱まっていたりすると、胃や十二指腸に潰瘍が出来たり、心疾患を引き起こしたりします。また、顎関節でもストレスによって筋肉の異常な状態が続くと様々な症状を引き起こします。
面白い実験があります。
顎に筋電計をつけて1日を過ごしてもらい、どんなときに咬む筋肉を使うのかを調べました。
それによると、おしゃべりなど口を動かすだけの作業のときはほとんど筋肉を使っていません。食事の時はかかる力は強いものの、食べ物をかみ砕く一瞬だけです。それに反して、パソコンをしている時はかなり筋肉に負担をかけていました。これはパソコンという作業がストレスを引き起こし、弱い力ではありますが長時間行うことで筋肉に負担をかけたということです。
夜寝ているときの歯ぎしりは歯や歯ぐきだけでなく、顎関節にも悪影響を引き起こします。歯ぎしり以外でもスポーツなどでの異常な喰いしばりや、過度の開口なども原因となる場合があります。
これらの原因がなぜ、顎関節症を引き起こすのでしょうか?
それは、咬みしめる筋肉の緊張・・つまり、「筋肉のこわばり」を引き起こすからです。筋肉が緊張すると、顎の動きが悪くなったり、関節円板が変形したりします。そのため口が開かなくなったり、顎が痛くなったり、顎関節の様々な症状を引き起こします。
顎関節症の治療や予防については次回、お話したいと思います。
H21,1