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竹内歯科医院 デンタルメモ№46
「増えている顎関節症、Part.5」
こんにちは (^^)v
前回は急に痛くなった時の対処法についてお話しましたが、ひとつ大切なことを忘れていましたm(__)m。それは食事に関することです。痛いわけですから、当然硬いものや咬みごたえのあるものは無理だと思いますが、柔らかいものでも、ゆっくり咬むという注意も必要です。
それでは顎関節症の最終回ということで、今回はその治療法についてお話したいと思います。治療法にはいろいろありますが、その中から「スプリント療法」と「運動療法」に絞ってお話します。
◇ スプリント療法
「スプリント」というのは顎関節症の治療で用いられる「マウスピース」のことです。
通常、薄い樹脂で作成されたものを上顎に装着しますが、硬いタイプと柔らかいタイプがあり、それぞれ症状によって分けられます。一般的には保険が適用されます。
顎関節症の治療で大切なことは、その原因となっている不正咬合やストレスを、最初に軽減させることです。しかし、ストレスを軽減させるということは容易ではありません。そこで、もうひとつの原因である不正咬合を軽減させるために「スプリント療法」が最も一般的に行われています。「スプリント療法」によって、咀嚼筋そしゃくきんの緊張を和らげたり、関節円板の位置を正常に戻すという効果が期待できます。
しかし、当医院では症状が軽い場合、いきなり「スプリント療法」は行いません。原因等説明した後、鎮痛剤の服用、痛みを有する筋肉のマッサージ、「喰いしばり」の有無等を確認していただき約1週間様子を見ます。その後の経過を見てからの治療になりますが、多くの場合は治癒することが多いようです。
◇ 運動療法
運動療法は「スプリント療法」のような原因療法ではなく、対症療法となります。そのため、ある一定期間継続して初めてその効果が現れるということを、まず念頭においてください。
顎関節症では「関節音がする。」「顎がまっすぐに開かない。」というような症状が多いですが、そのような方には次のような「運動療法」が効果的です。
①下顎を指、もしくは手の平でしっかり押さえてください。
②その状態で圧力に抵抗しながら、ゆっくりと5回程度、開口してください。
③手を離します。
④舌を丸めて、口蓋のできるだけ後方に触れます。
⑤その状態で5回程度、ゆっくり開閉運動を行います。
これを最初は一日4回程度、行ってください。
注意事項としては、ゆっくり苦痛のない範囲で大きく行うことと、続けて行わず運動の間には休みを取ることです。決して無理をせず、気長に続けてください。 H21,7