デンタルメモ61 ドライマウスに「旨味」を活用|竹内じゅんぺー歯科|神戸市灘区六甲の歯科・歯医者

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デンタルメモ61 ドライマウスに「旨味」を活用


ドライマウスに「旨味」を活用

 こんにちは。皆さん、「旨味」ってご存知ですよね。日本料理の味の基本「旨味」に今、世界のトップシェフたちが注目しているそうです。しかし、今日はお料理の話ではありません。(笑)この「旨味」が医療の現場で活用されているという番組が最近、NHKで放映されました。歯科医療の分野ではドライマウスの改善が話題になっています。「良薬口に苦し」といいますが、「旨味」で病気が治るとすれば、うれしい話ですね。そこで今回は、番組の一部を紹介しながらドライマウスについてお話ししたいと思います。

◇ドライマウスとは?

ドライマウスというのは、さまざまな原因により唾液の分泌が低下し、口の中が乾燥することです。この病気は単に口が渇くという不快症状だけではなく、歯周病、むし歯、口臭の原因にもなります。また咀嚼障害や味覚障害の一因にもなりますし、肺炎を起こす可能性も高くなります。このようなドライマウスの人が最近激増し、国内だけで推定800万人が罹患していると言われています。

 

◇ドライマウスに昆布茶がおすすめ

昆布茶を飲むと、口の中にある「旨味」を感じる受容体が成分を感知し、反射的に保湿に効果的な粘り気のある唾液を出すそうです。この唾液の分泌は、他の「甘み」「塩味」「酸味」「苦味」に比べて「旨味」の場合が最も長く続くとのこと。昆布茶はスプーン1/3程度(0.7グラム)をお湯150mlに溶かして、1日2~3杯飲む。塩分を控えるため、薄めに作るようです。

 

◇旨味を活用する医療

「旨味」とは昆布に含まれるグルタミン酸や、鰹節や肉に含まれるイノシン酸などです。この「旨味」がドライマウスだけではなく、様々な医療に活用されていることを番組では紹介しています。

認知症の改善・・食事にうまみ成分を加えたところ、言葉がしっかりする、顔の表情が改善するなどの成果が上がった。

 

肥満治療  ・・「旨味」によって口や胃の受容体が刺激されると、脳の満腹中枢に刺激が伝わり、食欲が収まることが分かってきた。

 

がん治療  ・・抗がん剤や放射線治療などを受けると、「旨味」の感度が鈍くなる傾向があることが分かってきた。体力維持のため、うまみを強化した食事を開発。

<参考>

2月28日(木)放映 NHK総合「クローズアップ現代」番組URL: http://www.nhk.or.jp/gendai/

3月13日(水)放映 NHK総合「あさイチ」     番組URL: http://www.nhk.or.jp/asaichi/