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竹内歯科医院 デンタルメモ№77
「歯内療法(シナイリョウホウ)」
こんにちは。今回は、歯内療法についてお話ししたいと思います。歯内療法とは、いわゆる「歯の神経の治療」のことです。神経が入っている根の中の治療でもあるので、根管治療(コンカンチリョウ)とも言われます。日常的によく行われる治療ですが、「治療後も痛む」とか「長期間、通わさせられた」とかいった不満もよく耳にします。そもそも神経を触るということは、治療として大変難しいもので、この治療が好きな先生はそんなに多くはいないと思います。(笑) 少し分かりづらい話もあるかと思いますので、何回かに分けて説明したいと思います。
(参照: モリタ オーラル・インフォーム)
基本的に神経を抜くことは、歯にとって望ましいことではありません。しかし、むし歯などがひどくなると痛みますし、放置すれば悪化して最終的には歯を抜くことになります。歯をより長く保存するためには、歯内療法が必要となります。
歯の中には穴があり、根の先から神経や血管などが入り込んでいます。この組織を歯髄(シズイ)と言います。歯の表面のエナメル質や象牙質には、神経も血管もありません。ですから、むし歯が出来ても最初のうちは痛くありません。爪を切っても痛くないのと同じです。痛くないので放置していると、むし歯には自然治癒がないので、どんどん進行して左図のように神経に到達して、通常痛みが出ます。歯髄が細菌感染を起こした状態です。
さらに放置すると、右図のように神経が腐って、死んでいきます。すると、悪化したのに逆に痛みを感じなくなります。その後、細菌は根の先から出て、膿の袋を作っていきます。これを根尖病巣(コンセンビョウソウ)と言います。こんな時に歯内療法が必要となりますが、必ず治せるというものではありません。ひどくなればなるほど、予後不良となる可能性が高くなりますので、早期の治療が大切となります。
・冷たいもの、熱いものがしみる (左図)
・噛むと痛い (左、右図)
・ズキズキする (右図)
・歯茎が腫れたり、膿が出る (右図)
むし歯は痛くなったら神経が何らかの炎症を起こしていて、歯内療法が必要になる可能性が高く、時間も費用もかかりますので本当は痛くなる前に治療したいものです。 H29.4