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竹内歯科医院 デンタルメモ№81
「歯周ポケット」
こんにちは。「歯周ポケット」という言葉をご存知ですか?歯磨きのテレビCMなどで、よく聞くようになりましたが、具体的にどんな状態を指すのかまでは、よく分からないという方が多いのではないでしょうか。そこで今回は、歯周病になるとできる「歯周ポケット」についてお話しします。 (参照:ライオンLidea)
歯と歯肉の境目には、健康な人でも「歯肉溝」と呼ばれる隙間があり、通常1~2ミリ程度です。ここにバイ菌がたまると、簡単な歯磨きではなかなか取れません。ちょうど爪の汚れが取れにくいのと同じです。そのままにしておくと歯肉は炎症を起こし(歯肉炎)、徐々に歯肉が剥がれるように歯肉溝は深くなっていきます。これを「歯周ポケット」といいます。
「歯周ポケット」ができると、バイ菌はさらに溜まりやすく、かつ取り除きにくくなります。また、奥に溜まったバイ菌は酸素が届きにくいので、嫌気性菌という超悪玉菌になり、歯肉はさらに炎症を起こし、歯を支えている顎の骨(歯槽骨)まで溶かしていきます(歯周炎)。
ですから「歯周ポケット」は、その深さによって歯ぐきの状態や歯周病の進行度合いを知る重要な目安と言えます。
前述したように歯と歯肉の境目は健康な場合でも1~2mmの隙間があります。これが歯周病になると徐々に深くなり「歯周ポケット」が出来るわけですが、3mmぐらいまでは許容範囲内で、しっかり治療すれば十分治ります。しかし、4mmを超えると治療やメンテナンスをしても、歯を喪失する確率は2倍程度となり、7mmになると約10倍となります。つまり、4mmがボーダーラインと言えるでしょう。
まとめ
日本人の35歳以上で、8割以上の方が歯周病に罹患しています。しかし、歯周病は症状の出にくい病気なので、ご自身でその程度を正確に把握することはできません。人生100年時代かとも言われています。長くご自分の歯で食生活等を楽しむためにも、定期的に歯周病健診を受けることをお薦めします。 H30.4